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  • 2023.04.4
  • コラム更新!第六十二稿「DX推進をはばむセクショナリズム」-中小企業にはびこる縦割り組織-

■全体最適、将来指向が進まない縦割り組織
セクショナリズム、タコツボ化、あるいはサイロ化とも呼ばれる縦割り組織化が、大企業だけでなく中小企業においても問題となっています。各部門が自分たちの都合を優先し、組織全体のために行動しようとしない状態はなぜ起きてしまうのでしょうか。

■セクショナリズムがはびこる原因
セクショナリズムはミドルマネジメントなどのリーダーが部分最適を志向することに大きな原因があります。よくわかっている自分の部門のことしか考えなければ仕事は楽であり、お気楽な「お山の大将」になれるからです。セクショナリズムに陥った部門リーダーに対して、他部門のリーダーも距離を置きだし、ますます孤立していくことになります。最初は組織全体のために行動していたリーダー達も、責任ばかり押しつけられて損ばかりすることから、次第にセクショナリズムへと傾向を強めていきます。

■DX(デジタル・トランスフォーメーション)推進を骨抜きに
DXでは全体最適・未来志向でデジタル化することを求められています。セクショナリズムが残ったままでDXを進めてしまうと、部分最適・目先志向でデジタル化することになってしまうため、共有できないデータや連携できないシステムがますます増えていくことになってしまいます。

■セクショナリズムが組織にもたらす弊害
セクショナリズムが組織にもたらす弊害はDX推進だけにとどまりません。過度な同調圧力によって、仲間の顔色を伺いながら仕事をするため、現状を変える勇気がなくなります。
また、自分の部署を守るために他部署を悪く言う、他部署に責任を押し付けるといった部門間の対立が起こります。そして何より最悪なのは、仕事を変えたがらない、広げたがらないという風潮がはびこり、組織が停滞してしまうことです。

■セクショナリズムを解消するために
セクショナリズムをなくしていくためには、部署間の横のつながりを意図的につくっていくことが必要です。部門横断のプロジェクトチームの編成や、部署合同の業務目標を策定、他部署メンバーのサブメンバー化、Microsoft TeamsやGoogle Workspaceなどコラボレーションツールによる情報共有などを積極的に行っていくことが考えられます。