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  • コラム更新!第五十六稿「資料づくりという時間の無駄づかい」-作る側も見る側も不幸な資料をつくらないために-
  • 2022.10.26
  • コラム更新!第五十六稿「資料づくりという時間の無駄づかい」-作る側も見る側も不幸な資料をつくらないために-

■資料づくりという時間の無駄づかい
組織で働く人の多くの時間が資料作成にさかれています。しかし、苦労して作成された資料があまり評価されずに作り直しになってしまうことが少なくありません。オフィスで働く人の最大のムダは資料づくりにあるのではないでしょうか。

■作ることが目的になっていないか
せっかくつくった資料が評価されずに作り直しになってしまう大きな原因に、作ることが目的になってしまって、読む側の目的をしっかりと理解できていないことが挙げられます。どれだけ苦労して精緻な資料を作ろうとも、読み手の意図に合っていければ何の価値もありません。

■身内を煙に巻く資料の罪深さ
中でも罪深いのは、身内を煙に巻いてしまうような資料を作ってしまうことです。特に、PowerPointのようなスライド形式の資料は複数ページにまたがることによって、読み手にとっては全体把握がしにくくなります。顧客に対するプレゼン資料では、ストーリー仕立てにすることによって、読み手を引きつけることができますが、社内でこれをやってしまうと指摘されたくない箇所を煙に巻いてしまうことにつながりかねないのです。

■指摘されやすい丸見えの「たたき台」をつくる
見た目など資料の出来映えは内容が固まってから気にすればよいことであり、まずは内容が丸見えで指摘されやすい「たたき台」としての資料をつくることが必要です。多くの人が指摘を受けたくないために、完成度を高くしてレビューを受ける回数を減らそうとします。一方でよい資料をつくる人は読み手の目的に沿うことを重視するため、未完成であってもより多くのレビューを受けることを心がけます。指摘されやすい丸見えの「たたき台」をつくるのも読み手のためなのです。

■最初は大事なことから、詳細は後から
読み手の目的に合っているかを確認するためには、最初のたたき台はキーワードを示した目次案だけになるかもしれません。一目でわかるシンプルな図にするのも効果的でしょう。大事なことから始めてレビューを受けていけば、大きなやり直しは起きません。レビューする側も早めに間違いを指摘でき、レビューを受ける側も作りこんでいない段階でも修正指摘は大変にはならないのです。