- 2022.02.22
コラム更新!第四十二稿「勉強が出来る人は学習方略を知っている」-勉強が不可欠な時代を生き抜くために-
■受験や資格試験に失敗しても有能な人がいる理由
高学歴、難関資格合格者に成功する人が多い一方で、受験や資格試験に失敗しても様々な分野で成功した人がいることも確かです。高学歴、難関資格合格者の中にも、その後の人生でつまずいてしまう人も少なくありません。ただ暗記して試験でいい点を取っても、その知識はあまり役に立たず、反対に誤答や失敗からこそ得られるものが大きかったりするのです。
■誤答や失敗を多くしてきた人が成功する
高学歴や難関資格試験合格に価値がないわけではありません。ただ、それは結果にすぎません。本当に大事なことは、勉強に対する取り組み方であり、勉強のし方が上手な人ほど試験に合格しやすく、たとえたまたま不合格になったとしても別のところで成功しやすくなるのです。
反対に勉強のし方が下手であるにかかわらず、運や人並みならぬ努力だけで合格できた人は、後で苦労する可能性が高くなります。
■人の別解や誤答から得られる大きな知見
勉強のし方が上手な人は、視点を変えて思考することをうまくやっています。よくある誤答のパターンとその原因について調べたり、別解する人の考え方を学んだりします。正解が推測できる場合でも、正解と勘違いしそうな選択肢をあえて選んでみて、深い理解を得たりもします。共通することは、高い点数を取ることをめざすのではなく、高い点数を取れるための「賢さ」を手に入れようとするのです。
■公式の意味を理解するように仕事の意味を考える
公式や答えを覚えるではなく公式や答えの意味を理解することが大切なように、仕事のやり方をただ覚えるのではなく、その意味について考えることが重要です。なぜこの仕事が必要になるのかということがわかれば、改善すべきことと改善する必要のないことの区別もつくでしょう。公式や答えの意味を理解することが大切だということを知ることができた人は、たとえ受験や資格試験に失敗したとしても、後からいくらでも成功することができるのです。
■知識や技能があるだけではAIに仕事を奪われる
むしろ、暗記力や猛勉強で受験や資格試験を突破してきた人は危険です。そのような「賢さ」はAI人口知能にあっさりと打ち負かされてしまいます。研究段階ではありますが、医師や弁護士、公認会計士、プログラマといった高度な職業ですらAIに取って代わられると言われています。AI時代に求められる「賢さ」とは、あえて失敗してでも、いくつもある道筋や答えから学ぶことによって、新たな価値や可能性を見つけ出していける人間らしい賢さなのです。