- 2022.09.7
第五十四稿「プロジェクト管理ツールによる情報共有」-部署の壁を越えるための必須道具-
■コラボレーションツールを導入しても生産性が上がらない
Microsoft TeamsやGoogle Workspaceなどのコラボレーションツールの利用が増えています。Web会議やチャットが使えて、文書ファイルはクラウド上に保存できることから、テレワーク拡大の中でますます利用企業は増えることが予測されます。
■部門別フォルダ管理による情報分断
コラボレーションツールによってオフィスの生産性を上げようと思ったにも関わらず、以前とあまり変わらないか、よりコミュニケーションが悪くなったと感じることはないでしょうか。
文書ファイルをクラウド保存したとしても、どのフォルダに保存されているかがわからなければ、情報共有は進みません。担当者や部門別にフォルダ管理するのであれば、昔のファイルサーバと変わらないのです。
■煩わしいEXCELによるスケジュール管理
事業やプロジェクト活動などのスケジュールや進捗管理をEXCELで作成しているケースが少なくありません。重要な行動予定が近づいていても、そのEXCELファイルを開くことができる人しか気づくことができません。EXCELファイルを開くことができることができたとしても、スケジュールの作り方が人によってまちまちであり、その内容を誰もが理解できるとは限らないでしょう。
■社外関係者へのファイル送信の危険性
社外関係者が関係する事業やプロジェクト活動では、セキュリティ上の問題も生じやすくなります。特に、社外関係者と関連文書を共有する場合、電子メールの添付ファイルとして送信することが多く、情報漏えいの懸念が生じます。
■プロジェクト管理ツールで部署の壁、時間の壁を越える
部署の壁を越えた情報共有を実現するための道具としてBacklogなどのプロジェクト管理ツールをお勧めします。部署別にフォルダ分けされたファイルサーバから必要な情報を引き出すのが困難なことに比べて、事業やプロジェクトごとに分けられたプロジェクト管理ツール上の情報を探すのは非常に容易です。社員であろうが社外関係者であろうが、関係するプロジェクトにしかログインできないため、情報セキュリティ的にも適切な運用ができます。
プロジェクト管理ツールを使って事業やプロジェクト活動を管理するもう一つのメリットとして、業務の引継ぎが楽になることも挙げることができます。前任者が行っていた重要な仕事について、プロジェクト管理ツール上にスケジュールや必要資料が集まっていれば、後任者は引継ぎやすくなるでしょう。プロジェクト管理ツールは、部署の壁だけでなく時間の壁をも越えることができる経営革新のための強力な道具になり得るのです。